ワークショップ
日 時 | 2019年11月30日(土)、12月1日(日) |
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会 場 | 大阪電気通信大学 寝屋川キャンパス J号館6階J610教室 寝屋川市初町18-8 電話 072-824-1131 (京阪電鉄 寝屋川市駅より 徒歩7分) アクセス |
参 加 費 | 聴講:無料(事前申し込みをお願いします) |
主 催 | 大阪電気通信大学エレクトロニクス基礎研究所 |
協 賛 | 日本結晶成長学会、日本物理学会大阪支部、応用物理学会関西支部、日本表面真空学会関西支部 |
メゾスケールから原子スケールにおける固液界面を考えると、界面近傍で固体と液体をどの様に区別するのか、自明ではありません。1980~90年代の ラフニング転移の研究から、一般には古典的固液界面は2次元ハイゼンベルク模型普遍的クラスに属し、有限温度ではエントロピー効果により常にラフな界 面になると言われています。また、ラフニング転移に伴うファセティング転移の研究から、メゾスケールの結晶粒子では表面自由エネルギーが最小になる形 としてファセットと呼ばれる平らな小面と曲面から形づくられることが明らかにされています。そして、スムースな界面はファセットになり、ラフな界面は 曲面になると考えられています。ところが実際の融液成長では、界面近傍は平衡状態と言われながら、しばしばファセットが定常的に観測されます。これは 界面が2次元ハイゼンベルク模型普遍的クラスに属さないことがある、という事を意味しているのでしょうか。
最近、氷やコロイドの実験や分子動力学で、配向秩序パラメタ(Orientational order parameter, J.R.Errington & P.G. Debenedetti, Nature 409, 318-321, 2001)を用いて液体的な分子、固体的な分子などと区別して界面を議論しています。例えば氷の擬似液体層(quasi-liquid layer, QLL)のダイナミクス解明に配向秩序パラメタを用いた解析が威力を発揮しています。
長らく、液体と固体を区別するものは長距離秩序の有無であると思ってきたので、配向秩序パラメタによる局所構造解析は衝撃でした。そこで、そのあ たりをもっと勉強し、皆様とディスカッションしたいと思い、ワークショップを開催することにしました。
皆様の多数のご参加をいただき、活発な議論を行っていただくことを期待しております。
若干のポスター発表(サイズA1)を募集いたします(無料)
発表希望者は11月18日(月)までに発表題目、所属、氏名、ショートプレゼンテーション(5分以内)用パワーポイントファイルを阿久津典子
(nori@phys.osakac.ac.jp)までお送り下さい。送って頂いたパワーポイントファイルは配布資料に掲載予定です。掲載されては困る場合は、
パワーポイントファイルを送って頂かなくて結構です。何かありましたら、阿久津までご連絡下さい。
13:00~13:10 | はじめに―エレクトロニクス基礎研究所紹介とワークショップについて― |
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阿久津 典子(大阪電気通信大学工学部) | |
13:10~13:50 | 基調講演 バルク結晶成長から見た固液界面の存在とは? |
宇田 聡(東北大金研) | |
13:50~14:30 | 融液成長におけるマクロな成長界面形状変化の直接観察 |
前田 健作(東北大金研) | |
14:30~14:45 | 休 憩 |
14:45~15:25 | 固液界面や不規則系の分子動力学シミュレーション:秩序構造をどう抽出するか? |
灘 浩樹(産業技術総合研究所) | |
15:25~16:05 | GaN結晶成長プロセスにおける局所構造の解析:分子動力学シミュレーションと第一原理計算 |
河村 貴宏(三重大学大学院工学研究科) | |
16:05~16:20 | 休 憩 |
16:20~17:00 | パーシステントホモロジーによる微視的構造の記述 |
中村 壮伸(産業技術総合研究所) | |
17:00~18:30 | ポスター講演 ショートプレゼンテーション&講演 |
18:40~21:00 | 有志夕食会 |
9:30~10:10 | コロイド結晶成長中の粒子間相互作用に対する界面形状変化 |
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野澤 純,新家 寛正,岡田 純平,宇田 聡(東北大金研) | |
10:10~10:50 | 壁面を利用したコロイド粒子の結晶化 |
佐藤 正英(金沢大学総合メディア基盤センター) | |
10:50~11:05 | 休 憩 |
11:05~11:45 | 高分解光学顕微鏡で見る氷-水成長界面におけるステップダイナミクス |
村田 憲一郎、長嶋 剣、佐﨑 元(北大低温研) | |
11:45~13:00 | 昼 食(希望者にはお弁当を用意します) |
13:00~13:40 | タンパク質結晶およびコロイド結晶の成長界面 |
鈴木 良尚、上原 侑紀、二宮 愛、南園 仁美(徳島大学大学院) | |
13:40~14:20 | 平衡下および非平衡下における4Heの結晶形 |
野村 竜司(東工大理学院) | |
14:20~14:30 | 招待コメント |
上羽 牧夫(愛知工業大学基礎教育センター) | |
14:30~16:25 | ポスター発表&ディスカッション |
16:25~16:30 | 終わりに |
阿久津 典子(大阪電気通信大学工学部) |
【問い合わせ】 大阪電気通信大学工学部 阿久津 典子 |
【参加申し込み】 所属、氏名を下記宛に11月18日(月)までにご連絡ください。 |